記事一覧

八百万の神々?笑わせるな「晴天を衝け」

 NHKの大河ドラマ「晴天を衝け」。今回は明治新政府への出仕を求める大隈重信と、拒否する渋沢栄一の掛け合いが見どころの一つだった。 徳川を政権から引きずり下ろした薩長政権、その一角を担うことに拒絶反応を示す栄一に対し、八百万の神々の力を合わせて新しい日本を作ろうと説得する。 渋沢が「神」なのは、まぁいいだろう。だが、有能な人材もいた徳川を引きずり下ろし、しかも、小栗上野介のような異能の人材を斬首した...

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歳三の死を劇的に描かなかった「晴天を衝け」

 引き続きNHKの大河ドラマ「晴天を衝け」の感想。前回は慶喜のいる駿府での生活をスタートさせた渋沢栄一が描かれた。合間に、戊辰戦争最終版である箱館戦争の様子。いとこでもあり終生の友でもある渋沢成一郎、渋沢喜作は引き続き西軍との最後の決戦に臨んでいる。これまで、小説や映画などで箱館戦争を描いた作品は多数、触れてきたが、渋沢成一郎・渋沢喜作が描かれた作品は初めてだ。飯能から江戸を経て蝦夷地に向かったのは...

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高松凌雲をさりげなく登場させた「青天を衝け」に好感

東京2020オリンピック・パラリンピックによる断続的な放映を経て、ようやく本格再開されたNHKの大河ドラマ「青天を衝け」。渋沢の人生にとってもっとも重要な節目である明治維新が途切れ途切れになったのは残念でもあるが、いまだ、戊辰戦争のまっただ中がえがかれているというのは、幕末ファンにとっても楽しみでもある。そこで前回12日。渋沢栄一が6年ぶりに帰郷を果たすのが中心だが、函館では渋沢喜作、渋沢成一郎が土方...

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青天を衝け8月22日

東京オリンピックの中断を挟んで8月22日に再開したNHKの大河ドラマ「青天を衝け」は、過去の主な登場人物が短時間ながら総まくりで出演し、見所満載だった。昭武に同行していたため、国内のことは手紙や新聞記事でしかしることのなかった視聴者の立場を、帰国し、かつでの仲間から聞き取る形でこの間の国内の激変をダイジェストで再現するという演出に、感じ入った。22日に登場した、主な登場人物は、尾高淳忠、尾高長七郎、...

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どんどん面白くなってくる「青天を衝け」 

 オリンピックのため中断していた、NHKの大河ドラマ「青天を衝け」が15日から再開。フランスで開催された万国博覧会及び昭武の留学中の場面で中断とは、なんとも配慮がないなぁと思っていたら、実はこれが視聴者の興味をひきつける巧妙な仕掛けだったのではないかと思わせた。 青天を衝けで涙が出たのは初めてだった。昭武を迎えに来た頑迷固陋の水戸藩士と渋沢の再開の場面。そして、豪華な宿舎から少数の部下を引き連れて出...

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【鬼子母神】雑司ケ谷鬼子母神堂で彰義隊ゆかりの羽二重団子と奇跡の遭遇

日暮里駅近くの羽二重団子を訪問したのは、2012年の1月、Iさんとの新年早々の史跡紀行だった。↓https://sndnnp5d1kfh.blog.fc2.com/blog-entry-195.html彰義隊発祥の地、雑司ケ谷鬼子母神堂の訪問で、唐突に羽二重団子を取り上げたのは、なんとここで、羽二重団子にであったからなのだ。主目的だった山岡鉄舟の書を確認し、ところがそれは彰義隊とは関係なういかもしれないと判明し、やや気落ちしつつも帰宅の途に就こうと改めて...

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【雑司ケ谷鬼子母神堂】山岡鉄舟書の碑

雑司ケ谷霊園で岩瀬忠震と小栗上野介の墓を訪問した。せっかくなら何度も足を運んでいる鬼子母神堂を再訪しよう、と思い立った。歩いても15分はかからないだろう。都電荒川線に沿った細い道を行きつ戻りつして進むと、静かな住宅街、鬼子母神堂の横に出た。目的は山岡鉄舟書の石碑を見つけることだ。前回は昨年の8,9月ごろだったろうか。すでに森まゆみ著『彰義隊異聞』を読了していたのだが、その中で、鬼子母神堂を訪問した森...

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【御徒町】屋上に彰義隊士墓のあるNTT上野ビル(NTT東京東支店)

これまで足の遠かったJR御徒町駅近くのNTT東京東支店(NTT上野ビル)。この屋上に彰義隊士の墓があるのは『幕末史跡散歩』で知っていたが、公開地でなければ見ることはできないだろうと思っていた。だが、たまたま御徒町駅で下車して、ちょっとあたりを歩いてみて、思い出して目の前まで来てみた。ここは彰義隊に参加した藤田重乃丞が隠れ家とした屋敷跡で、上野戦争当時、新政府軍がこの屋敷を焼き打ちにして潜んでいた藤田夫妻ら...

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【向島】岩瀬忠震君之墓碑(白鬚神社)岐雲園跡(岩瀬忠震居住の地)白鬚橋【雑司ケ谷】岩瀬忠震墓@雑司ケ谷霊園

『幕末史跡散歩』で気になっていたのだが、ずっと訪問していなかった場所がある。井伊直弼の弾圧を受け不遇な生涯をたどった開明派の幕閣・岩瀬忠震関連の史跡。大河ドラマ「青天を衝け」ではこうした場面はすでに過ぎたが、東京を離れる前に訪問しておくべきだろう。というわけで、墨田区にある白鬚神社に向かうことにした。ここは永井尚志が建立した墓碑があり、近くには岩瀬が過ごした住宅があるのだ。経路は日暮里駅からバス。...

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【お茶の水】平岡円四郎(追記)、高杉晋作、秋月悌次郎が学んだ昌平坂学問所跡(湯島聖堂)

再び友人を見舞った帰りに、目と鼻の先のお茶の水まで足を伸ばす。湯島聖堂へ向かうためだ聖橋のところに、こんな看板を見つけた  そうか、ここは昌平坂学問所の近くなのか。まったく勉強不足だった。湯島聖堂自体が昌平坂学問所なのか。確か秋月悌次郎が学んだのもここではなかったか。「幕末歴史散歩」を取り出すと、高杉晋作とのかかわりが詳しく記されている  さっそく、湯島聖堂そのものへ向かう &n...

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【本駒込】松叟板倉君乃墓碑及び板倉勝静の墓@吉祥寺

六本木界隈の旧長州藩下屋敷、乃木神社・旧乃木邸を訪問してから六本木一丁目駅にもどり、南北線に乗車する。下車するのは本駒込駅。目的地はこれまでおそらく10回近くは訪問したはずの吉祥寺だ。なぜいま、吉祥寺なのか。うかつにも、これまで吉祥寺に板倉勝静の墓があるのを認識していなかった。板倉といえば、慶喜と行動をともにし、戊辰戦争では結局、箱館まで転戦した老中ではないか。しかも吉祥寺には墓だけでなく顕彰碑もあ...

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【雑司ケ谷】小栗上野介の墓@雑司ケ谷霊園/岩瀬忠震の墓

東京での日数が残り少なくなり、しかもこれから暑くなるので心残りのないように行けるところは行っておこうということで、自宅近くなのにしばらく足が遠かった雑司ケ谷霊園を訪れた。 目的はこの2人、小栗上野介と岩瀬忠震の墓を訪れることだ。 前回、雑司ケ谷霊園を訪れたのは10年前だ。 ↓ https://admin.blog.fc2.com/control.php?mode=editor&process=load&eno=87 小栗の墓も見たつもりだったが、まだ、歴...

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【本駒込】鳥居(忠耀)耀蔵の墓@吉祥寺

六本木・長州藩下屋敷、乃木神社/旧乃木邸、本駒込・板倉勝静顕彰碑/墓とめぐってきたこの日の史跡紀行。せっかく本駒込吉祥寺にきたのだから、ついでに、といっては恐縮だが、『幕末史跡散歩』を手に板倉の墓を探している最中に目に飛び込んできた、鳥居耀蔵の墓を見ておこう。鳥居耀蔵は幕臣。目付。町奉行・勘定奉行。なんと言っても蛮社の獄で洋学を弾圧したことで知られる。知識人や政治家らが弾圧された事件では、安政の大...

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【六本木】乃木神社及び旧乃木邸

目的地だった旧長州藩下屋敷(檜町公園)を訪問したが、そのまま帰るのも惜しく地図を見ながら迷っていたところ、目に入ったのが氷川神社だった。勝海舟ゆかりの神社で、勝邸跡も近くにあった。いずれも訪問済みだが、10年近く経っているので再訪も悪くないと思い、歩き出す。やや迷いながら歩いていると、目に飛び込んできたというか、歩いてきたのがまさに乃木坂だった。近くに乃木神社があることになっている。ついでに見てこよ...

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【六本木一丁目】旧長州藩下屋敷跡(檜町公園)草彅をキーパソンに面白いことに気づいた!

天気予報だと、雨は夕方から。ならサクッと帰ってこようということで、『幕末史跡散歩』であたりをつけていたのが、六本木の長州藩下屋敷跡だ。六本木かいわいは、これまであまり縁がなく、積極的には踏み入れていなかった。だが、東京での生活もあとわずか、ということで、思い残すことのないように、行けるところは行こう。さて、下車したのは南北線・六本木一丁目駅。ここからちょっと離れている。坂を上り下りし、米国大使館宿...

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プロフィール

rinsan1989

Author:rinsan1989
愛読書は『幕末史跡散歩 東京篇』(一坂太郎)『彰義隊異聞』(森まゆみ)『壬生義士伝』(浅田次郎)及び吉村昭作品
栃木県大平町(現栃木市)→北海道札幌市→小樽市→札幌市→宮城県仙台市→札幌市→千葉県船橋市→札幌市→東京都北区→札幌市在住

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